京都市内の路線バスの主なものは京都市の市バスである。そのほか一部の地域にバス会社の路線がある。河原町三条~四条河原町のあたりは「市バス」と「京都バス」が走っている。その他にも京阪バスもあるようだ。
数日前、河原町三条で、京都バスの17系統バス(大原行き)に乗った。出町柳の辺で、外国人の若い二人連れ(男性のAさんと女性のかた)が降りようとした。そのとき、運転手は、乗車賃を請求したようである。雰囲気から察するところによると、どうやら、Aさんは市バスのフリーパスで降りようとしたようであった。Aさんはいぶかって、これは17系統ではないのかといっているのが聞こえた。Aさんが乗ったと思ったのは確かに17系統であるが、市バスの17系統ではなく、京都バスの17系統であった。Aさんは「17」という番号だけ信用して、市バスではなく、京都バスの17系統に乗ってしまったようである。いくらバスの外側には「京都バス」と書いてあっても「大原」行きと書いてあっても、「17」だけを信頼して乗ってしまったのであれば間違っても不思議ではない。Aさんはなかなか納得しなかったが、英語ができない運転手であったので、大変だったようである。
Aさんが間違ったバス会社の17系統に乗車した原因として、もう一つ間違いを起こしていることがあげられる。河原町三条にはバス停留所が市バスと京都バスでそれぞれ複数あるのである。市バスと京都バスそれぞれが系統によって複数の停留所を使い分けている。ただ、市バスの17系統と京都バスの17系統は同じ乗り場ではなく別であった。ということはAさんは間違った停留所で17系統に乗ったことになる(それは京都バスの17けいとうということになる)。なぜ間違った停留所で乗ったのかは分からない。
そういう「17」という数字のみを頼りにして乗車することは外国人にはありがちなことであろうと思う。バスの色が会社ごとに違う、といってもやはり頼りになるのは系統の番号である。私も40年京都に住んでいるが、40年前と較べると外国人に不便だった公共交通が格段に便利になっていることは確かである。しかし17のみを頼りにする外国の人にも便利なように、間違いがないように、この際、系統番号を市バスとバス会社とで区別した方がよさそうである。市バス用の系統とバス会社の系統が容易に数字のみで(あるいはアルファベットと組み合わせて)区別できるように。長年使ってきた系統番号を容易に変更することは難しいであろうが、何とか知恵が出ないものであろうか。
もう一つの問題の、同じ「河原町三条」、「四条河原町」にバス停が複数個あることは、京都市民の私でも40年前から閉口している。また、外国人にバス停の場所を尋ねられることも何回かあった。何とかならないものであろうか(かなり難しいであろうが)。
京都の路線バスが混乱を極めている例として4-5年前に次のような経験をした。京都市バスの5系統である。40年前に既にある路線である。京都駅から河原町、平安神宮を通って銀閣寺へ行き、そこから北の岩倉車庫まで行く。
あるとき、銀閣寺の先のAという停留所に行きたかった。河原町で何十年ぶりかに5番に乗ったところ、乗ったバスは銀閣寺どまりで、そのバスは、そこから、系統番号を変えて、北には行かず西に曲がるということであった。詐欺だ!!と思ったものだ。運転手に言うと5番に乗り換えてくれ、ということであった。5番に乗っているではないか、というと、銀閣寺どまりの5番(ここでは「間違った5番」という事にする)とAを通って岩倉車庫まで行く5番(以下ここでは「レガシー5番」という事にする)がある、ということ。銀閣寺で降りるときに料金を払って、乗り換えてまた料金を払うということだそうである。本当に詐欺だと思った。間違って銀閣寺どまりの5番に乗れば料金が倍になるということになる。気違いじみたバス体系だと、40年京都に住んでいて、しかも住民税をたくさん払ってきて、唖然としたものである。その後は間違った5系統に乗らないでレガシー5番を注意深く確認して乗るようにした。こういうものには、外国人はどう対応しているのであろうか。同じ5番で、同じ市バスで、同じバス停で乗る5番のバスに2種類あるとは。客が乗り間違っても料金倍払っても、何の知らん顔の運転手。おまえは人間か!と思った(その後、京都市バスの不祥事=幽霊バスが問題となることになる)。
40年京都に住んでいて本当に不便な高い交通事情が変わらない街である。未だに京都の東から西へ行くのは困難を極める。こんな声が、お公家さんのように思われる市長や市職員には届かないのが、京都市民の恥である。京都市職員の不祥事だけではない。本当に困った町だ。