平成20年の春季京都非公開文化特別拝観(4/26~5/6)が行なわれているが、先日の東福寺(ブログ記事はこちら)に続いて、今日は曼殊院に行ってきた。曼殊院は我が家の近くである。こちらに引越してきて3年になるが、その間、拝観で訪れたことは2回くらいでいずれも紅葉にシーズンである。そのときは人ごみも多くて、落ち着いて拝観するような雰囲気ではない。曼殊院の庭園の紅葉を愛でるだけで、その紅葉も年によってはいまいちで、もう今後はわざわざ拝観料を払ってまで見るようなものではないなと思っていた。
しかし、曼殊院には重文の茶室「八窓軒」があり、珍しいものだということを聞いたことがあったので、もう一度は行って見ないとと思っていた。しかし、通常は、八窓軒は予約をして、しかも別料金を払って拝観すると言う仰々しいものであるので二の足を踏んでいた。 今回の特別拝観では、その八窓軒も公開してあるとのことで改めて訪れてみた。
曼殊院へ行く坂道を上がっているときに、非公開文化特別拝観の看板があった。紅葉のシーズンは、この辺に来れば人と車でごったがやしているが、今日は閑散としたものであった(下の写真。写真はいずれもクリックで拡大)。

いつも紅葉が美しい南側の塀、勅使門の左側の塀のモミジは、下の写真のように青々としていて、すがすがしいものであった。
曼殊院の庭園はいつもはモミジの紅葉で綺麗であり、今回は春なので新緑以外は何にもないだろうと思っていたところ、下の写真(2枚)のように、ツツジの大木が綺麗な花をつけていた。樹齢350年の霧島ツツジとか。曼殊院は延暦年間(728~806)に比叡の地に創建されたそうで、その後場所を移動し、今の所に造営されたのが1656年であるとか。このツツジは創建当初から植わっている霧島モミジという計算になりそうである。

今回の公開は、国宝不動明王像(黄不動)、重文是害坊絵巻、重文古今和歌集(曼殊院本)、上ノ台所、重文茶室「八窓軒」、他であった(重文是害坊絵巻は見落としたかな)。
国宝不動明王像(黄不動)、重文古今和歌集(曼殊院本)については珍しいものをと思ったが、いずれも複製品が常時おいてあるので、始めてみたような感じがしなかったのは残念である。しかし、紅葉シーズンの雑踏もなく、また、ボランティアの学生が詳しく説明してくれたので来た甲斐はあったのかなと思う。
重文古今和歌集(曼殊院本)はいま作ったのかと間違うほど年代が感じられず綺麗で立派なのには驚いた。それに比べ複製品は古臭くてひどく、とても同じものとは思えなかった。本物と複製品とが逆ではないかと思ってしまいそうな感じであった。
重文茶室「八窓軒」はなるほど面白いものであった。外の庭の光を取り入れているので会うが、庭の緑とか、取り入れていて、かなりの工夫がなされているようであった。時間単位で雰囲気が変わるそうで、別の時間にも来て見たいような感じであった。特に、朝と夕方とは逃したくない。
「上ノ台所」もいつもは公開していないという学生ボランティアの説明であったが、以前にも見たことがあるので、変に思い、土産販売をしていたおばちゃんにきいたたところ、毎年紅葉のシーズンには期間限定で公開してあるとか。それで納得。
もう一つ目に付いたのは、各部屋の片隅に生け花が置いてあることであった。紅葉のシーズンには気づかなかった。春で花が多いので生け花も生えるのであろうが、曼殊院には立花図が多く、約300点の図のうち108点が重文に指定されているとか。江戸初期の二世池坊専好のものもあるそうである。そういう関係で生け花が多かったのであろう。
その他、各種仏像、曼荼羅図(金剛界、胎蔵界)、襖絵、書、絵巻、などなどたくさんのものがあったが書ききれない。これらのものは(庭の以外は)いつもの通り写真撮影できないので残念であったが、仏像については、仏像彫刻(木彫)をやっている私にとってはまたしても参考になった感じである。