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2006年12月30日 (土)

今月(12月)読んだ小説

 なぜか今月は読書に親しんだ。定年近くの歳になって(といっても早期退職している)、学生時代のあの生産活動のことを考えなくて良かった時代に読書した、そういう時代の気分に浸っている。学生時代以降そういう気分を全く忘れていた、そういう、良き学生時代の気分を取り戻している、そういう感触に浸っている、といえるかもしれない。

 12月に読んだ本は、一方で、なぜか、主人公が15歳の生徒であったり、青年であったりする。生産活動とは関係なくこれからの人生を考える、という設定の本が有る。他方では、「老年」の思いを込めた本である。このように、なぜか両極端になってしまった。

 11月の終わりか12月の初めに、NHKBSでヴィスコンティの「ヴェニスに死す」をやっていた(「ベニスに死す」の前にBSで「ルードウィヒ/神々の黄昏 」もやっていたが、以前にもテレビ放送あったときに一度見ていたのでこれで2回目であった)。それに触発され原本を読んでみたいと思ったのが始まりである。そして、トーマス・マンの「トニオ・クレエゲル」(これもなぜか買ってしまった)、「魔の山」(これは早期退職する前から通勤中に読んでいたが、全然進まず放っておいたもの)などを今月読んだ。「魔の山」と「トニオ・クレエゲル」は若者の本で、「ベニスに死す」が老人の本と言えるだろう。

 その他、村上春樹の「海辺のカフカ」も読んだ。これは15歳の生徒が主人公となる本で、村上春樹の本は始めてであったが、芸術性を帯びた物語の運び方は読んでいて結構楽しいものであった。

 そして、その間に読んだ「老いるということ」(黒井千次、講談社現代新書)に触発されて伊藤整の「変容」を読み終わった。「老いるということ」のなかで、老人と恋愛が描かれていると紹介されているので興味を持って読んだ次第である。

 もともと小説はあまり読まないほうなので、今月いくつかの小説に接し、また学生時代の気分に(30-40年遡った気分に)なったことは、殺伐とした今の世の中で、気持ちを豊かにしてくれるものであった。ただ、若者の本は今後の老後人生にどう生かすか、となると、明確な考えが浮かばない、というのが正直なところである。

参照リンク: ヴェニスに死す トニオ・クレエゲル 魔の山〈上〉 魔の山〈下〉 海辺のカフカ (上) 海辺のカフカ (下) 老いるということ 変容

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