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2006年4月19日 (水)

世界のヤングライフ・クライシス-ビッグイシュー日本版より

 ビッグイシュー日本版の4月15日号の特集は「世界のヤングライフ・クライシス」というもので、若者雇用の主な国の状況が報告されている。各国ごとのサブタイトルは以下のようになる。

(1) 日本-悪化し、出口の見えない若者雇用
(2) フランス-若者暴動の原因、高い失業率と人種差別
(3) 韓国-過半数を超えた非正規職の賃金は1/2-国会で保護法案審議中
(4) アメリカ-もはや幻、雇用の安定、確実な保険、年金
(5) イギリス-若者の問題は失業、住宅問題、高齢者の世話
(6) オランダ-すすむ若者の二極化、移民系の失業は3倍

 どの国でも、特に若者の格差の拡大が問題になっている。バブルを経た日本は、デフレ、金融危機寸前を経験し、そのつけとして格差の拡大がある、と理解していたかもしれない。しかし、それは上記の外国例を見ても、そうではないといえる。格差拡大の問題は世界共通の問題になっている。また、日本では少子化で年金問題も大変だ、ということで、現政権も、少子化対策の大臣まで設けて何かをやっているのかもしれないが、アメリカ、イギリス、オランダなどでも同様起こっている問題である。また、韓国のように経済成長率はまだそこそこの数値を出しているところでも同じ問題は生じてきている。

 残念なのは、アメリカにせよ日本にせよ、若者が元気、勇気を失いつつある、ということである。フランスの場合は、学生が反抗してくれて、ある意味ではほっとしたところがあるが、世界の若者をはじめとしてまるで「資本主義の奴隷」を甘んじて受け入れているような状態である。マルクスが19世紀に予言したとおりのことが現在起こりつつある、といって言い過ぎではないだろう。また、実際にネグリの言うように「帝国」という名のものが、グローバリズムという形で進展しつつあるのかもしれない。その「帝国」では、すべての権利が収奪される、というのであるから恐ろしいことである。そして、その「帝国」では、国としての境界はなくなってくる、ということであるので、若者の格差の問題にしてもどの国でも同じようなことが起こっているということであるし、また、一国の国内の政治・行政では対応できないような状況になるとのことであり、いままさに「帝国」化がますます進んでいっている過程なのであるかもしれない。

 どの国も数値は低いが経済成長はしている(一時期の日本などを除いて)。しかし、一方で、どの国でも格差は広がっている。素直に考えて、こういう政治・経済状況はおかしいのではなかろうか。また、日本の現政権の「行政改革は出来たが税金・社会保障負担は増えた」というのは、どこかまやかしでしかないのでないか。これらの流れは決して望むようなものでは決してない。「帝国」に反対する力としてフランスの若者の動きが評価できるものであれば(まだ実態が分からないが)今後にも期待ができ、今後が楽しみだ。日本の若者が現政権を無批判的に受け入れている(選挙投票行動に現れている)のは、どう考えたらよいか理解に苦しむ。誰かにマインド・コントロールされているのではなかろうか、「改革」という名のスローガン・幻想で。

 蛇足:ビッグイシュー日本版は、「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」といううたい文句で活動している雑誌である。ときどき面白い記事、他の雑誌にはないような記事が載っているので買ってあげてください。

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